mellow yellow sky

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「カメラマン」

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寝起き。2014年。

 

ひとの写真をwebに掲載することは
「プライバシーの権利」に
責任を持てるかどうか、ドキドキするので
あまり好きではありません。

そのため、自分以外は
なるたけ人物を断定できない写真しか、掲載していません。


写真掲載の許可をとったからといって
それは「いま」の了解であって、
「未来」の了解ではないからです。

「もう写真を消してほしい」
そこで、さっと消せないのがインターネットというものです。

 

表現の自由よりプライバシー権の方が
日本国憲法において強い拘束力を持っていることは
周知のことと思っていましたが

最近は女性の方でも、
断りもなくバシバシ撮られる方がいて、
正直あいた口が塞がらなかったです。


そういう場合、相手に愛情があれば言いますが
通り一遍の方では、私は注意しません。
「言っても無駄」だったからです。
それは、

持って生まれた良識の問題、だから。



…先日の新日曜美術館
ピーター・ドラッカー
日本の古美術を蒐集していたことについて

「日本人のいう80年というのは、
西洋の "技術の熟練" という意味合いの80年とは違う。
それを描くのに必要な人間性の形成という時間も含んでいるのだ」
とし、
「人格ができてこそ」という心構えに驚嘆した、というような内容を
放送していました。


写真は瞬間の芸術です。
そして、他のメディアと一切違うのは、
「被写体がないと存在しないこと」です。


「被写体に失礼がない人格になる」
ことが、私の中で
「カメラマンになる以前の問題」であり、
人を撮る職業で、当たり前のことのように思っていました。

それくらいの気持ちで臨めないのであれば、
気軽に名乗らないでおくれよ、と。



…ま、考えすぎなんだけれどね。

ここ数年、
「写真を職業にしたことのない」
アマチュアの方を相手にして
若干疲れた
老猫のただのボヤキです。


あ、
載せない方がいいよと薦めているのではなく、
きちんと了解を得ているのであれば、
載せた方が自分の営業にはなるし。
若いカメラマンの子は頑張った方がいいと思う。

あと、ドラッカーのそれは安友志乃さんが似たようなこと仰ってみえたかな。
一通り読んで忘れてたけど…
一応リンク貼っておきます。

写真家へ―写真家であり続けるためのターニングポイント

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