mellow yellow sky

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続・女の生き方

女性の生き方、としてではなく、
ただ小川洋子さんと平松洋子さんの本が好きで、
たまたま手に取ってみたら面白い本でした。

あまり気にしておりませんでしたが、このお二人、
字も同じの W「洋子」 さんなのですよね……

少女から女へ、女から母へと抜けることにおいて、
女性は人生で何度か「変容」を迎えざるを得ない。
その生き方を、本の紹介や、お二人の軽妙なトークで描き切ってはいるものの、
なかなか、男性から見るとこれ、ヘヴィなんじゃないかと思います。

「どんなに母性を育てて、母性を豊かにしても、行きつく先は分かれなのか。豚は食べるし、子どもは巣立っていく。」

(小川洋子さん)

『海を感じる時』の主人公も、「私と母は、しょせん生理の血でつながっている」「その血管を一刀両断にしたかった」と書いていて、生まれるということは、当然、生理の血でつながっているに違いないんですけど、あらためてそう言われると、その気味悪さ、許し難い感じ、逃げられなさを感じます。

(平松洋子さん)

そして、母娘関係や母になることだけでなく、
女性としてものを見ること、考えることについても鋭い思索が伺え、
面白かったです。

(白洲正子さんの「ただ見る」ことなどについても……。
これは自分の中の血と肉になりそうなことばなので、いずれまた)

 

そして、始終まじめな話かと思えば、
「(異性を)見て楽しむ趣味があるかないか」
「最初にハマったアイドルは?」
などという、ちょっと軽い質問には、意外な回答まで出るという。

生きることに疲れたり、
女性って息苦しい! と思ったときに、すこし背中を押して下さる本でした。